Maintenanceメインテナンス
メインテナンスとは
予防を行う上で一番不可欠なものが、「メインテナンス」になります。歯石や本人では取れない歯肉の下の汚れを取ることはもちろんですが、日々のリスクコントロール(フッ素の使い方や歯間ブラシの使い方など)がどうなっているかを、専属担当衛生士と一緒に確認することで、日々のケアへの意識がしやすくなります。ご自身のセルフケアが上手くいっているかの確認にもなります。
メインテナンスが必要な理由
メインテナンスを行うことで、虫歯や歯周病になるのを防ぎ、健康を保ちやすくなります。今までは痛くなったら歯医者に行く方が多かったと思いますが、それでは対症療法となってしまいます。メインテナンスを行い、健康を健康なまま保つ医療がこれからは価値が高くなっていきます。
メインテナンスは何歳から行うか?
歯が生えてきたら直ぐです。その年齢によって、病気になりやすい場所は変わります。専属担当衛生士と一緒に確認することで、楽に保ちやすくなります。
メインテナンスの流れ
- 生活習慣に変化がないか問診
- 口腔粘膜に癌などの異常が無いかを確認
- 歯周病の検査
- 歯石、汚れの除去
- フッ素の塗布
正しいブラッシングとは?
スクラピング法という方法で、歯と歯茎の境目に90度の角度で歯ブラシの毛先を当て、小刻みに動かします。コツとしては、鏡で歯と歯茎の境目にきちんと毛先が当たっているか確認しながら行う事です。
ブラッシングの重要性について
歯磨きを行わないと、歯垢(磨き残し)がどんどん溜まっていき、歯磨きでは除去できない歯石となります。歯石が付着すると歯面がザラザラしていき、そこにまた細菌が増殖して毒素を出します。その毒素が歯茎を腫らせたり、虫歯・歯周病の原因となるので、日々歯垢を除去する事が大切になります。
歯垢(磨き残し)はうがいだけでは除去できません。日々、歯ブラシで機械的に歯垢を除去する事で、虫歯・歯周病を予防できます。
ブラッシング指導の流れ
- 染め出し液で磨き残しの部位を確認
- 部位に合った磨き方を指導
- 指導した磨き方を患者さんご自身で実践する
よくある質問
Q. 歯磨きを食後にするのは
良くないですか?
A. すぐ行うのは良くないです。糖や炭水化物を摂取すると、口腔内は酸性に傾き、歯が溶け出します。そうした状態で、歯磨きをしてしまうと、歯が削れやすくなります。酸性から、食事する前の元の中性の状態に戻るには30分はかかります。ですので、少なくとも食後30分経ってから歯磨きをしましょう。
Q. 磨き残しを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?
A. 歯の表面だけでなく、磨き残しの多い裏側や奥歯に時間をかけて磨くのが良いでしょう。また、歯と歯の間は歯ブラシが届かないので、歯間ブラシやデンタルフロスを使用する事が重要です。
Q. 歯ブラシの毛の硬さは
どんなものがいいでしょうか?
A. 硬さには、「やわらかめ」「ふつう」「かため」の3種類があります。基本的には「ふつう」を使用してください。「かため」ですと、ブラッシングの圧に気を付けないと、歯の表面が削れてしまったり、歯茎が下がってしまう可能性があります。「やわらかめ」ですと、歯垢の除去率が落ち、磨き残しが生じやすくなります。
Q. 歯磨き剤を使った方が
良いのでしょうか?
A. 使用した方が良いです。なぜなら、多くの歯磨き粉にフッ素が含まれています。フッ素入りの歯磨き粉の使用は、虫歯予防効果を期待できます。
Q. デンタルフロスは何のために
使うのでしょうか?
A. 歯ブラシのみでのブラッシングでは、歯と歯の間の磨き残しは落とせないからです。歯と歯の間は虫歯になりやすい所です。ですので、1日に1度は使用する事が大切です。
Q. フロスが上手く使えないの
ですがコツはありますか?
A. 難しい場合、ホルダー付きフロスがおすすめです。Y字型とF字型があります。 特に、Y字型の方が前歯部や臼歯部にも使用しやすいです。
Q. 甘いものの飲食で気をつける
べき点があれば教えて下さい。
A. 1日中ダラダラ食べない事が大切です。糖の含まれている飲食は、時間と回数を決めてバランスの良い食生活を行いましょう。
Q. 虫歯や歯周病が口臭の
原因になりますか?
A. なります。特に考えられる物が歯周病です。清掃不良で歯と歯茎の境目の溝が深くなり、その中に多くの細菌が住み着きます。これらの細菌が出すガス(硫化水素やメチルメルカプタン)が口臭の原因になります。
Q. 舌の汚れは口臭の原因に
成るのでしょうか?
A. なります。舌についた汚れを舌苔(ぜったい)と呼びます。舌苔は、細菌や食べかす、はがれた粘膜などが舌の表面に付着してできた白い苔状の塊です。付着する原因としては、口腔内を上手く清掃できていない、唾液分泌の減少、口呼吸などがあげられます。舌苔の付着を予防するには、1日に1回、舌ブラシで鏡を見ながら除去するのが大切です。
Q. 口臭予防の基本とは?
A. 食べかすや歯垢などの口腔内の汚れをしっかりと除去する事です。歯ブラシ以外に歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯の表面だけでなく、歯と歯の間や歯と歯茎の境目の磨き残しも落とす事が重要です。また、口腔の乾燥は口臭に繋がります。水分補給も心掛けましょう。
・PMTCは痛いですか?
A. 痛みはありません。専用の機械を使用し、歯の表面を磨くために行います。